So long

□第11話
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けど言われたからにはやるしかなくて、

この日から俺の猛勉強の日々が始まった。



「ここは〜…。」



朝練の後の1限目

緩い声の陽菜の授業は自分の手にシャーペンを突き刺して起きた。


2限目の体育は思いっきり動いて

3限目の日本史はひたすら手を動かし眠気を我慢

たった3時間なのに凄く長く感じた。



「今日は寝なかったんだな。」


「佐玖…。」


「赤点取ったら大会に出場できないから頑張ってるんだって?」


「あぁ〜…。」


「サッカー部は大変だなぁ。」



俺の後ろでさっきまで爆睡してたこいつが憎い。



「そういうお前こそテストヤバいんじゃないのか?」


「なんで?」


「追試の日とバスケの大会の日一緒だろ?」


「…一緒に勉強しようぜ。」


「却下。」


「なんでだよ!」


「佐玖とやると勉強になんねぇもん。
それに俺は兄貴に教えてもらうから一緒にやる必要ねぇし。」


「裏切りものっ!」


「なんとでも言え。
じゃあ俺は資料室行ってくるから。」


「琉夜なんか赤点取っちゃえー!」



騒ぐ佐玖を置いて麻里子の元へ行った。



「え〜
大島琉夜今すぐ部長の教室に来い。
もう一度繰り返す。
大島琉夜今すぐ部長の教室に来い。」



でもこの放送によってそれは阻まれた。



「俺なんかしたっけ?」



見に覚えが内分不思議だったけど呼ばれた場所に行けばなんとなくわかった。



「その顔はもう何かわかってるようだな。」


「いえ…。」


「バカな琉夜の為に先輩たちからプレゼントをやる。」


「プレゼント?」


「その名も赤点回避セットだ!」



ドヤ顔で部長が机の上に置いたのは5教科の分厚い問題集

何が赤点回避セットだ…。



「初めてのテストだか頭の悪さは小嶋先生から聞いた。」


「琉夜に赤点を取られて大会に出場できなくなっては困る。」


「これくらいしかできないが持ってけ!」


「ありがとう…ございます…。」



ニヤニヤしてる先輩たちが妙にムカつく…

まぁ逆らえないから問題集は持ってくけど。



「あっ、
それはテスト最終日に秋元と松井に提出な。」


「あいつら1ページでもやってなかったらブチ切れるで頑張れよ。」



まじかよ…

普通の課題に加えてこの問題集の量はキツい。




「なんか文句あるか?」


「ないです…。」


「じゃあもう言っていいぞ。
昼の時間なのに来させて悪かった。」



はぁ〜

早朝までとの気分の浮き沈みが激しい…

早く麻里子に癒してもらおっと。


重い問題集を持って資料室に行った。





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