So long

□第13話
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「……ほんと?」


「まぁ気分で変わるかもしれないけどね。」


「俺次絶対テスト頑張る!」



高得点取るには不純な動機だけど余りにも目をキラキラさせるから頭を撫でてあげた。



「じゃあまたあとでな!
部活行ってくる!」


「頑張れー。」



あーもう、可愛い

おチビのあの笑顔はほんと反則だよね

兄弟揃って笑顔だけは可愛いんだから。



「まりちゃん〜。」


「あ、ニャロ。
おチビならさっき部活行くって出てったよ?」


「うん、知ってる。
さっき笑顔で走ってくりゅうちゃん見たから。」


「赤点無かったから嬉しんだよ。」


「大会にも出られるしね。」



あ、そっか

赤点あったら大会出られなかったんだ。



「それでねまりちゃん。」


「なに?」


「これはまだ本人には行ってないんだけどー。
りゅうちゃんが大会のスターティングメンバーに選ばれたの!」


「おチビ凄いじゃん!
ずっと練習してきた甲斐があったねぇ。」



朝から晩までずっと練習してきた甲斐があった。


会えない日々がずっと続いて短い時間だけど知らない間に成長していくおチビが少し遠くに感じた。


呼んだらすぐに来てくれて全然子どもっぽいんだけど

それでもちゃんと大人になってってるんだなぁってたまにさみしくなる。



けどまだまだ篠田の前じゃ子どもなんだけどね。



「じゃあこれから更に夏大に向けて忙しくなるね。」


「頑張って良いところまでいってほしいな。」


「サッカー部あんなに頑張ってるんだもん。
いけるよ。」



小さな彼氏の頑張りを今日も資料室から眺める。



「おチビ頑張れ…。」





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