宝物

□渡すつもりはありません
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『左之さんが病気??』




「あー、
でも面倒なんだよなあいつ
紗邏がこねぇーと治らないとか言うし」




『左之さんがそんなこと言うんだ』




「つーことで
俺、左之さんの変わりに巡察いってくる」




『はーい。』




「あんま傍に行くなよ」




『分かってるって
心配しないでよねあたし風邪にはならないから』




さて、
今日の私の仕事は左之さんの看病らしい




千鶴ちゃんにも手伝ってもらおう
など思っているうちに左之さんの部屋に着いた




『失礼します、左之さん』




「あぁ、入れ」




『左之さん大丈夫ですか??』




「あーまぁな。」




布団でゴロゴロしている左之さん
あれ、仮病??




『仮病でしょ』




「ん、そんなことねェよ」




『嘘付け』




「ははっ」




すると左之さんは上布団を広げて
「こっちへ来い」と言ってきた




『嫌ですよ、
私気絶しちゃいますし』




「それは尚更来て欲しいな」




冗談を言って笑ってると千鶴ちゃんが部屋に
入ってきた




「失礼します原田さん」




『あ、千鶴ちゃんじゃん』




「あー。来ちまったか」




「……紗邏ちゃんと二人っきりだったんだ」




ニコッと笑う千鶴ちゃんは
とっても可愛い




『うん、左之さんが言うから仕方なく
千鶴ちゃんは??』




「私は平助くんに頼まれて」




『あー、納得』




「平助の野郎ー!!」




左之さんは何故か拗ねていた。




『ほら左之さん、熱なんでしょ??
横になって』




「あぁ、ありがとな」




「……むぅ。」




千鶴ちゃんもなぜか拗ねている








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