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□感謝の気持ち
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「あら、こりゃまた可愛い封筒だこと」

「!」

「手紙書いてんの?」

「…ん」

「へぇー、…彼女にラブレター?」

「っ!!!」

「図星か。今更なんでまた」

「……、いつも俺の相手してくれて、元気くれて…、……好き、っていってくれるから………」

「あーーー?最後聞こえませんでしたあーーーー」

「っ…!」

「ってのは嘘。…はぁ、つまり日頃の感謝を手紙で伝えるってことか」

「…んっ」

「言葉では伝えられねーの?」

「……言いたいことは沢山あるけど、長く話すと自分で訳が分からなくなって、伝えたいこときちんと言えない気がして」

「ふーん、ま、青根がそうしたいならいいんじゃね」

「……」

「あいつなら喜んでくれるでしょ」

「!、んっ!」







ーーーーーーーー




「あ、青根くんのバカぁー!!」

「っ!!!」





「っおい青根、今のどうしたんだ?苗字泣いてたぞ?」

「手紙……」

「?」

「心の準備出来てなくて…なのに名前と会って……俺が貰ったって、勘違いさせた…」

「っ!、バカ!早く追いかけろよ!!」

「っ!?」

「何今更ウジウジしてんだよキメェ!彼女泣かせておいて何が感謝だ!!早く行けっ!」

「!、っ!!!」















ーーーーーーーー



「二人揃ってお戻りとは熱いですねぇ〜」

「ふふ〜ん、でしょ?」



「……二口」

「ん?」

「ありがとう」

「…ぶはっ!…青根、その言葉こいつに言ってやれば解決だったんじゃないの?」

「!」

「ま、今更だけどな。問題ねぇよ、言葉も手紙も同じお前の気持ちだ」

「んっ!(素晴らしい彼女と友がいて俺は幸せ者だ…!)」





「ねぇ、何二人でこそこそ話してんのよー!」

「男同士の熱い絆…!お前じゃ入り込めない領域だな」

「はぁ?私達の愛の力の方が勝ってるっての!ねー青根くん!」

「はっ、クラスも部活もずっと一緒の俺のが青根の事知ってますぅ〜!!!」

「ふっ…、所詮男同士…男女の仲でしか知られない青根くんの姿っ……それはっ!むぐぅっ!」

「〜っ!!!」

「んー!ぷはっ!…あぁ青根くん……真っ赤になっちゃって、可愛い…」

「…青根、この変態に何かされたらいつでも相談に来いよなっ!」

「誰が変態じゃーーー!!」

「てめぇ以外に誰がいるんじゃーーー!!」



「「ギャース!ギャース!」」







「も、もうやめてくれ…(俺ってほんと幸せ、者…?)」





end

やけに二口がイケメンです。
こんなの二口じゃない←
前回青根くんが苦い顔したのはまた二口から説教くらうかなあと思っていたからです。

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