連載予備軍&短編小説

□DRAGON DAYS
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西暦4432年
4月4日

今日から例の計画"バハムート計画"が始まった
バハムート・・・人の形をしたドラゴンの事
本当は巨大な魚だったようだが、2200年前位にとあるゲームの影響でバハムート=ドラゴンとなったらしい

詳しいことは知らないが・・・

で、その"バハムート計画"は人工的にバハムートを造る計画だ

まぁ、今までに鳥人間や猫人間(とはいっても猫を二足歩行にして人の言葉を喋れる位だが)がこの世に出回っているし、あんま驚かない。

それはともかく、私は上の命令で日記を記しておけ、と言われた


何故私が日記を書かなくてはいけないんだ・・・全く。




西暦4432年
7月16日

私が日記を付けるのと計画が始動して早3ヶ月。
突如、私に最悪な命令が下った


実験体の世話をしろ


この私が実験体の世話!
世話だなんて私の柄ではないし。何かの冗談であってほしいと願った。
だが、冗談ではなかった

連れてこられた実験体は5歳の男の子

これから約10年間、この子の世話をしなくてはならないらしい

私の他にはいないのか、と聞いたがこの計画に携わっている女性は私を含めてたったの5人

その内の4人は遺伝子学関係で出払っており、世話をする女性が私しかいない

ということだった


ハァ・・・仕方ない、やるか




西暦4432年
7月23日

実験体の世話をして一週間がたち、わかったことが幾度かある

@基本無口
A好き嫌いはない
B妙に大人っぽい

・・・・・・変な実験体だな




西暦4432年
7月31日

上から実験体の名前を決めろと言われた

何故名前をつけなくてはいけないのか・・・

姓はもう決まっていたようだ

実験体の姓は"リュウセイス"だった

"リュウセイス"・・・・・・実験体の名はどうするか・・・

名が決まるまでは暫く実験体をリュウセイスと呼んだ方がいいみたいだな



西暦4432年
8月8日

リュウセイスの名が決まった

こいつの名は"アギト"だ


"アギト・リュウセイス"


うん、悪くないな

これからはアギトと呼ぶことにしよう



西暦4432年
10月5日

遺伝子学チームがアギトの背中にバハムートの翼を生やすことができる遺伝子を完成させた

早速その遺伝子が注射を通してアギトの身体の中に入っていった

遺伝子学チームは徐々に背中から生えていき、年齢に比例して大きくなる、という

バハムートの鱗や甲殻についてはまだまだだが、翼を中心的に鱗は生えていくらしい、のことだった

アギトの成長が楽しみになったな

西暦4432年
11月12日

遺伝子を注射したときからアギトは少し変わっていた

最近、素直になったというか、甘えるようになった

まぁ、アギトが甘えてくるのは今までに無かったから少し戸惑ったが案外、アギトが可愛く思えてきた

・・・私も、アギトと関わって少し、変わったのかもしれないな


西暦4432年
12月12日

遺伝子を注射して1ヶ月が経った。
アギトの背中に鱗と小さな翼が生えた

アギトが一生懸命、翼を動かしている姿に私は微笑んだ

結構可愛いんだなこれが・・・
 

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