ラグりん〜元気溌剌娘が行く!〜
□学校!
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タタタタッ、タタタタッ
「急げや急げ!スタコラ急げ!遅刻しちゃう〜」
失敗した!ミスった!寝坊した!
何でこんなことになったの〜
やっぱり、夜の一時近くまで起きてたせい?それとも慢心?
・・・お兄ちゃんがいつも‘髪の毛一本の油断が命取り’って言ってたけど、まさにその通りだわ
「でも愚痴ばっかり思っても始まらない!急げー!」
「遅刻ギリギリだぞ!伽瑠雅!」
「ごめんなさい!」
私が学校について早々に怒鳴った人は岩淵まちこ先生
ここ、鴨川女子高等学校の体育教師でいつも竹刀を持っている
「まったく……ほら、早く教室に行きなさい!」
「ハーイ!わっかりましたー!」
鴨川女子高等学校(通称鴨女)
五百八十年以上の歴史ある女子高で海好きにはたまらない土地
そのような環境にあるせいか、鴨女の校風は自由闊達で生徒教師たちは基本的明るい
まあ、この校風のおかげで頭髪の色云々は厳しく言われることはないから、今の髪型になっている
生徒数は約四百五十人と、他の女子高に比べるとかなりの人数であるらしい
「みんなー!おっはよー☆」
『おはよー!』
私は自分の教室に入り、大きな声で挨拶をしたらクラスメイト達が返事をしてくれた
朝のやり取りを終えた私は自分の席に行き、腰掛けた
「伽瑠雅ちゃんおはよう!」
私に話し掛けた子は京乃まどか
ここ、鴨女で最初の友達になった元気な女の子だ
「おっはよー!まどかちゃん。今日もジャージ姿じゃん、なんかあったの?」
「ここに来る前に溺れていた人を助けていたからね」
「さすがジャージ部部長。ジャージ部魂ここにあり!だね」
私が大袈裟に言うと「まるっ!」と言って笑った
その様子に私も笑った
彼女はどこか、人を惹きつける力がある
なんか
お兄ちゃんに似てるな〜
元気なところが特に
「それを言うなら、デファクト・スタンダードでしょ」
「ハハッ」
少し、天然なところも……かな