タイトル未定
□Episode 1
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財「てか名無しさん虫嫌いやったんですか…」
『っいいやろ別に!』
「とりあえずそれ。俺も手伝いますから貸して下さい」
『あ…ありがとう』
それからその日の部活は終わった。
マネージャーは片付けの仕事もある。
教官室から借りてきたストップウォッチをまた返しにいかなければならない。
マネージャーなんでただのパシリってのは重々承知や…
テニス部員が着替えてる中、あたしは教官室へ向かう。
『しっつれーしまー…って誰もおらん…』
教官室はしんと静まり返っていた。
窓を覗くと着替え終わった皆が歩いているのが見える。
またユウジと小春何かしてる…
謙也は…もうおらんな…
いつも帰るん速いな。
何か微笑ましい気分になってくる。
白「名無し」
『っ!?…あぁ白石か…ビックリした』
振り返ると白石が教官室の前に立っていた。
白石はいつも帰りは待っていてくれる。
多分、部長として…みたいな?
「何してたん…って誰もいはれへんやんここ」
『うん。やからちょっと珍しくて
』
「……夕日、綺麗やな…」
『うん……』
窓から見える夕日は綺麗。
「名無し…あんな…」
白石が真剣な顔で話しかけてきた。
『ん?』
「あ…えっと……あの……あっせや!昨日の傷大丈夫か?」
『おかげさまで!』
「そうか…帰ろか」
で、言いたいことって何やねんっと言おうとしたがなんとなくそんな雰囲気じゃなかったからあえて言わなかった。
帰り道も白石は何か言いたげだったが追求しないことにした。