黒  ×  黒

□並盛の朝
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ガバッ・・・・!!

青ざめた顔でベッドから跳ね起きた少女は機嫌悪そうに頭を掻いた。

『チッ・・・
 朝から何なんだよ・・・』

どうやら先ほどの内容と同じ夢を見たようだ。

ダルそうに布団から出て、ふと時計を見ると

7:20を軽く過ぎている。

『おっと、あぶねぇ!早々に遅刻しちまうトコだった・・・』

サッと準備を終わらせ並中の制服に着替えるとハッと思い出したように何かをつぶやいた。

『そっか、俺今日本にいるから別に殺し屋じゃないんだ・・・
 今は”キルア”じゃないのか。』

鏡の自分に向かってそう言うと可笑しそうにフッと笑って言った。

『よっし、まぁ今日からせいぜい頑張るんだな。
 ”神崎 司”』





カバンを持って玄関に立つといつ現れたのか小柄な黒猫が寄ってきた。

黒猫を慣れた手つきで撫でながら

『じゃあな、行ってくるよ。ラルク』

そう言ってマンションの厚い扉を開けた。

その後ろ姿は凛々しさの中に若干の寂しさを漂わせていた。




・・・・・
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