つよきす愛羅武勇伝

□生徒会入会
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「他にメンバー居なかったっけ?」
 フカヒレが珍しく至極真っ当な質問をした。
「目障りなんでクビにしちゃった」
 なんともまぁ、傍若無人な理由である。
「問題なんて無いわよ、私の決めた事は絶対だし」
 傍若無人な理由パート2(←またかよ!)。
「それでも姫は人望はあるからな、面接には何人も来る……だが、能力は悪くないはずなのに片っ端から落としていく」
 呆れ半分で乙女が補足した。
「気に入れば取るわよ、気に入らないだけ」
 傍若無人な理由パート3(←もういいっちゅうねん!)。
「じゃあ何でオレ達四人合格なんだ?」
 レオ達の疑問をスバルが代表して訊ねる。
「そこら辺は貴方達を推薦した乙女センパイから聞いてみたら」
 そう言われて視線は乙女の方へ移る。
「陸上部の伊達は別として、基本的に暇そうだったからな、レオも闘技場に通ってるらしいが、どうせ夜までは暇だろう」
 なんか嫌な理由である。
「あはは、暇人だって、バカ丸出しー」
 カニは自分もそれに含まれていることに気付かず笑い飛ばす。
「だが大きな理由は違うぞ、お前たちは何だかんだで普段罵り合いながらも信頼し合っている、欲しいのはチームワークだからな」
「だ、そうよ……私の方は面白そうってのが一番の理由かな?」
「安直な理由だね……」
 最早呆れて物も言えないレオ。
「でも重要な事でしょ?」
「佐藤も異論は無いか?」
「はい、4人増えれば助かります」
 良美が優しい笑顔を見せ、なんとなくレオはそれに癒された。
「4人の了解は取ってなかったわね、どうする、手伝う?」
 レオは少し考える、レオとしては夜まで暇なのは間違いないし生徒会に入るのは別に問題ない。
それに美人揃いの生徒会に入ると言うのも悪い話じゃない。
(あれ?断る理由無いじゃん)
 あっさり結論が出てしまうレオであった。
「俺は別に構わないけど、スバル達は?」
「俺、陸上部に所属してるんだが」
「そこら辺は考慮するわ、要は頭数だから、まぁ少しは仕事してもらうけどね」
 スバルもほぼ問題なし。さて、他は……。
「うーん、かったるそー」
 さすがは蟹沢きぬ、予想通りダメ人間的な答えである。
「ふーむ、私がOK出したのに断られるのも癪だし・・・・・・良いわ、竜宮(職場環境)を見てから決めてもらうから」
 そう言って姫は立ち上がり、竜宮へと足を向ける。
「私は道場に顔を出してから行く、さっき覗いてみたら部員達め、気合が入ってなかった」
 鬼の居ぬ間に何とやら……拳法部員の連中にレオは心の中で合掌した。
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