つよきす愛羅武勇伝・鉄乙女編

□色々と大変な姉弟喧嘩
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NO SIDE

 姉弟喧嘩なんてもんは大抵うやむやに終わるもんだけど、この姉弟(従姉弟だけど)の場合色々と大変だったりする……。
……だって二人はぷりきゅ……………じゃなくて超人的な強さだから。



レオSIDE

 今日の俺は機嫌が悪かった。そりゃもうすこぶる。
なぜなら朝からずっと嫌な事の連続だからだ。
まずカニの寝坊のせいで遅刻。
昼休みに食おうとした定食は近くでで騒いでいた馬鹿なヤンキーが誤ってひっくり返してしまい(当然この馬鹿なヤンキーはぶちのめした)、結局その日の昼食は購買に余ってたおにぎりだけ。
育ち盛りの体におにぎり一個はきつく、その後の英語の授業に身が入らず祈先生から補習を貰う始末。
そしてようやく補習を終えてコンビニで空腹を満たし、家に帰った訳だが。
「レオ、丁度良いところに帰ってきた。」
 何やら不機嫌そうな顔の乙女さんが仁王立ちして待ち構えていた。
「何?」
「これは何だ?」
 乙女さんが取り出したもの……こ、これは!?俺が机の中に隠してたエロ本!!
「…………開けたの?机の中、しかも勝手に」
「その前に言う事があるだろ!大体お前はまだ17……」
 乙女さんが言い終わる前にエロ本を引ったくって取り返した。
「こんなもん年頃の健全な男子なら誰だって持ってるよ」
「そういう問題ではない!!」
 今度は逆に引ったくられた。
「とにかくこういう不健全な物は……」
 すぐに引ったくって取り返しけど。
「言い終わる前に取るな!!」
「ウルセェ!!人の部屋勝手に漁ったコソ泥女に言われる筋合いはねぇ!!」
 もう限界……こちとら朝から嫌な事ずくめで腹の虫が治まらないって時に勝手に部屋漁られて堪ったもんじゃねえんだよ!!
「貴様……言うに事欠いてコソ泥だと?……どうやら貴様には一度上下関係という物を体に刻み付ける必要があるようだな」
 おーおー、鋭く睨んじゃって……上等だコノヤロウ!!
「表出ろやねえちゃん」
「面白い……この前の借りを今返してやる」

 即座に庭に出て向かい合ったと同時に互いに頭突きを喰らわせ合う。
「オラァッ!!」
「墳ッ!!」
 『ズガァァアンッ』と凄い音が鳴り響くがそんなもん気にする必要無い!!
そのまま何度も何度も頭突きを繰り出し、頭突きの応酬となる。
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