つよきす愛羅武勇伝・鉄乙女編

□決戦!!ドラゴンファイターズ!!其の三
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NO SIDE

 レオと乙女、互いの持つ最高の技と技がぶつかり合って起こった閃光、そして舞い上がる砂埃……観客達は二人の様子を知ろうと目を凝らす。
「い、一体これはどういう事だぁーー!?二人はどうなってしまったのだぁーーーー!?」
  唖然とする会場でいち早く我に還り実況を続けるカニ。それを皮切りに観客達はざわめき始める。
やがて砂埃が晴れ、視界が良くなったと同時に二人はその姿を見せた。
「だ、ダウン!!二人ともダウンしています!!あのすさまじい奥義を以ってしても決着は着かないというのかぁーーーーー!!?」
 レオと乙女は、両者共倒れていた。
互いの最高の一撃はお互い相手に甚大なダメージを与え、吹き飛ばしていたのだ。
「か、カンチョー!この場合、どうすんの?」
 カニの言葉に試合の最高責任者である平蔵に観客達の視線が移る。
しかし……その時だった。
「へっ……おいおい、お前ら……」
「勝手に終わらせるな……まだ……」
「「決着はまだ、着いてない!!!!」」
 言葉と共に傷だらけの体を無理矢理起こし、レオと乙女は立ち上がった。
「た、立ったぁぁぁーーーー!!立ち上がったぁぁぁぁーーーー!!!!二人はまだ闘うつもりだぁぁぁぁぁーーーー!!!!!」
 傷だらけの体に鞭打ち、二人は静かに歩み寄った。



素奈緒SIDE

「ま、まだ闘うつもりなの?」
 全身傷だらけになっても闘おうとする対馬と鉄先輩を見て私は無意識の内に声を出した。
「もう良いでしょ!?これ以上やったら二人とも危険よ!!ねぇ対馬!あんたが強いのは分かったから!!鉄先輩も!これ以上やったら二人とも死んじゃう!!」
 しかし私の声も空しく二人は歩み寄り、再び構えた。
「二人ともやめて!!どうしてそこまでして闘わなきゃいけないの!?」
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