tanpen
□大掃除
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今日はみんなで大掃除だよ!
『掃除区域 作成者:あかね
天真くん、鷹通さん→書庫
詩紋くん、イノリくん→物置
頼久さん→武器庫
泰明さん、永泉さん→食糧庫
友雅さん、私→全ての部屋
※終わった人から広間の掃除に入って下さい』
〜書庫〜
「にしても埃っぽいな、ここ…」
天真は埃を叩きながら呟いた。
「いつもちゃんとやってるのですが、やはり埃はたまるものですね…」
心なしか楽しそうな鷹通を見ていた天真は「こいつは綺麗好きなんだな」と思ったと同時にこんなことを考えた。
(…この世界って…ゴキb【ピーッ】でいるのか…?いや、いないと思いたいッ!)
そして、天真は本を虫干しするために外に出た。
〜物置〜
「うわぁ…すごい壺だなぁ…」
「詩紋!そっち終わったかー?」
「あ、うん!終わったよ!」
詩紋が笑顔でイノリに応える。
「物置って簡単に終わるね」
「ああ。じゃあ、広間行くぞ」
「うん」
〜武器庫〜
『神子殿のため、この頼久、全身全霊で掃除をします!』
掃除の前にそう宣言した頼久は古い火薬を外に運び出していた。安全な場所(森)で爆破処理するためだ。
(……年が明けたら鵺の墓参りにでも行こう)
といっても、鵺に墓はないのだが、頼久にとっての初めての友人だ。墓がなくても死んだ場所に花くらい手向けに行く。
(白い花がいいかな…白い花にしよう)
その時だった。
ドカーン!
「……あれ…?」
ぱらぱらと残骸が落ちてくる。
「何をしているのですか?頼ひs「…すみません、今少しだけ、私を見ないでもらえますか…?」
「言う場面間違ってますよ、頼久!」
野菜籠を抱えながら永泉が突っ込んだ。米俵を抱えた泰明はただお決まりの台詞、「問題ない」と言うだけだった。
「…永泉殿、破片は何処まで飛びましたか…?」
「え?確か…ッ…!神子!」
気の乱れを感じた泰明がダッシュした。
「「泰明殿!」」
〜全ての部屋〜
「友雅さーん?そっち終わりましたーぁ?」
「ああ。終わったよ。あかね殿、広間に行こう…ッて、あれはなんだ?」
何かの爆発のようだ。
(…爆発…。 ――…!)
「頼久さん!」
あかねが飛び出したとき、爆発の衝撃で瓦が落ちてきた。
「神子っ!」
それを庇ったのは、泰明だった。
「泰明さん!」
泰明は頭から血を流していた。
「あかね!」
「大丈夫!!?」
「神子は私が守った。問題ない」
泰明はしれっと返す。しかし、血まみれの泰明をみた天真はすかさず突っ込んだ。
「大有りだッッッ!」
…――その後、泰明は鷹通から手当てを受け、また「問題ない」と返した。頼久は事故らせたショックで3日引きこもりになった。