短編
□マネージャー観察日記
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※綺羅がマネージャーを観察してるだけ
楽屋には本を読んでいる男と寝ている女――密――がいた。
「ふわー…ねみー…」
「…(起きた)」
男の名は皇綺羅(19)。レイジングエンターテイメント所属のアイドルグループ・HE★VENSのメンバーである。
今日は特に意味なく、マネージャーの密を観察している。
「……あ、綺羅くん。おはよ」
軽く挨拶をすると、「そろそろ出番だから、準備してね?」と時計を見ながら言う。
「…(コクン)」
密は書類などをまとめて持とうとする。しかし、思いっきり落としてしまう。
「…あ…!」
「……(落とした)」
「あ、ごめん。ありがと…」
「…(コクン)」
綺羅は密の書類を拾うのを手伝い、ついでに丁寧に端を揃えてまたソファに座る。
「…じゃ、行くね」
「…(コクン)」
そのまま密はぱたぱたと楽屋を出ていく。そして、密と入れ違いにナギが箱を持って楽屋に入って来る。
「綺羅〜!差し入れにシュークリームもらったから食べよ〜!」
「…(コクン)」
「カスタードとチョコがあるよ。どっちにする?」
「…(カスタード)」
「ん、じゃあ僕はチョコにしようかな」
ナギは美味しそうにシュークリームをかぶりつく。綺羅ももそもそと食べ始める。
「ねーねー、僕が来るまで何してたの?」
「…密」
「え?」
「観察、してた」
「あー彼女ね。確かに観察するには飽きないよねー」
「…いい。彼女は、面白い」
ナギは目を見開いた。手に持ったシュークリームからチョコクリームがこぼれたことにも気づかず、言う。
「っ、綺羅から面白いなんて言葉が出るなんて…」
「…思ったことを正直に言ったまで」
「今日はよく喋るね、綺羅」
ようやくこぼれたクリームに気づき、ナギはクリームを舐めとる。
「…」
それを見て綺羅はナギにティッシュを差し出す。
「あ、ありがとう」
「…密…観察…楽しい…」
綺羅はまだ戻らぬマネージャーの姿を思い浮かべていた。
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綺羅くんって天然そう\(^o^)/←
なんか彼は人間観察好きそうだなー。で、ナギくんは綺羅くんのテンションとかわかりそうwww