短編
□幸せ時間
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「なっちゃんさっちゃん翔ちゃんおめでとー!」
ぱんっ、とクラッカーが鳴る。
そう、今日は大好きな三人の誕生日。
私は彼らと過ごしていた。
「ありがとうございます、密ちゃん!」
「ありがとな」
「さんきゅーな!」
「うん!ケーキもあるよ、食べて食べて!!」
色んなフルーツの乗ったケーキ。はるちゃんにも手伝ってもらって出来た。
「お前…ケーキなんて作れたんだな…」
さっちゃんが微笑みながら訊く。「私だって作れます〜」と返しながらケーキを切り分けると、「そうだよ、な…」と照れた。
「美味しいな〜密ちゃん、お料理上手ですね!!」
「あー、なっちゃん。クリームついてる」
ちっちゃい子みたいにクリームを顔につけてるなっちゃん。それを大人しく拭かれるのもまた少し子供みたいで可愛い。
ケーキも食べ終わったとこで、私はプレゼントを渡した。
「はい、おめでとー!」
小袋の中身は楽器のチャーム。三人の得意な楽器であるヴァイオリンとヴィオラはチタンで出来ていて、さらに小さくピンクと黄色の星の飾り。
「わぁ…可愛いですね!!」
「通販で見つけたんだ。星は追加でつけてもらった」
みんな喜んでくれた…よかったぁ…。
「密、ありがとな!!」
翔ちゃんが思いっきり抱きついてくる。
「わっ、あっ、翔ちゃん…!」
焦るとなっちゃんが「僕もー!」と抱きつく。気づけばさっちゃんも抱きついてた。
私は彼らと過ごず時間が幸せだ。
誕生日おめでとう。
なっちゃん、
さっちゃん、
翔ちゃん。