宝石箱

□白いワンピース
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携帯がいつものメロディを奏でる

はっ、と起き上がると
俺は、昨日のスーツのまま
ベッドに寝ていた
「ヤッベー…」

「和也、起きてんのか?
あと、30分で着くぞ」
「すいません、今起きたとこで
ダッシュで用意します」

今朝は早くからテレビの仕事だった
ドラマ最終回の、オンエア日
朝早くから、テレビ番組に出ずっぱりだ
体力勝負だぞ
と、先輩が言っていたのを
思い出す

まだ、日が登る前
薄暗い中、窓を開けて
新しい空気を吸う

「よっしゃー」
小さく呟いた

俺は、勢いよくシャワーに向かった

急いで身支度を整えて
バックを掴む

あっ、携帯と思った時
昨日の真由さんの笑顔を思いだした

携帯に連絡は、ない
だよな…
と、思いながら苦笑いする

でも、考えている時間はもうなかった
ヤベー、剛さん待たせたら
怒られる(汗)

外に出ると、朝焼けが広がっていた
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