私のすべてがあなたでした

□私のすべてがあなたでした
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早いもので季節は秋。
今日から2学期が始まります。

こっちの世界にトリップをしてから5ヵ月。
何だかあっという間だったような気がします。

漫画で見ていた、予選大会・決勝リーグ・IHまで生で見ることができた最高の夏休み!!
ホント今まで生きてきたこの15年間の中で一番幸せな夏休みでした。


花「名前さん!おはようございます!!」

 『あっおはよう!桜木君!久しぶりだねぇ〜vv』

花「はっはい!!」

洋「おはよう〜名前ちゃん。」

 『洋平君おはよう〜vv』


久しぶりの学校、久しぶりに顔を見たみんな。
この生活が私の中であたりまえの日常になってきていた。

何だか少し風にあたりたいと思い、廊下に出て窓を開け外を見ていた。


リ「名前ちゃんおはようーーー!!!」

 『リョータ先輩…?』


これは絶対リョータ先輩の声だ。
聞き間違えるはずがない。

でも、その声の主が周りにはいなくて…


リ「名前ちゃんーー!!下ーー!!」

 『えっ…?下…?あっ!!リョータ先輩!!おはようございます!!!』

リ「ちょちょちょっ!!名前ちゃん!!そんな乗り出したら危ないって!!」

 『あっ…えへへ。』


新学期の朝からリョータ先輩に会えたことが嬉しすぎて、ついつい窓の外に体を乗り出してしまっていた。

恥ずかしい…

でも、たまたま窓の外を見ていた私に気付いてくれた。
朝からその人懐こい誰でも魅了してしまうような笑顔を見せたくれた。
それだけで、私の心はいっぱいでずっと心臓がドキドキしていました。

挨拶をし、リョータ先輩は校舎へと入っていった。


 『今日もいいことありそう♪』

リ「そうなの?」

 『っ!!リっリョータ先輩?!』


さっきまで下にいたリョータ先輩が目の前に…

でも、ここは1年の校舎。
桜木君たちに用事でもあったのかな?


リ「そんなびっくりしなくても〜」

 『びっくりしますよー!だってさっきまで下にいたのに…』

リ「久しぶりに名前ちゃんの顔見て話したくなったから猛ダッシュしちゃった。」

 『っ!!////そっそんなこと言っても何も出ませんよ?!////』

リ「いや何もいらないから。」


ズルいよ。
ホントズルい…
そんな私の大好きな笑顔でそんなこと言うなんて…

どうしてあなたはそんなにズルいのですか…?


 『…い…』

リ「えっ?」

 『リョータ先輩はズルいです!!』

リ「何が…?」

 『全部です。全部全部ズルいです。』

リ「名前ちゃん?…えっ!?ちょっ!!どっどうしたの?!」

 『何がですか?』

リ「何で泣くの?」

 『っ!!////』


自分が泣いてることなんて気付きもしなかった…

そっそれより…
えっ?なに?

リョータ先輩が“何で泣くの?”って言いながら親指で私の涙を拭ってくれている…
そんなことされたら余計に涙が溢れ出す…


花「あぁーーーー!!!!!りょーちんが名前さんを泣かしてるーーー!!!!」

リ「ばっ!!やめろ花道!!」

楠「りょーちんそれはダメだぜー」

宮「りょーちんってやつは…」

野「名前ちゃん可哀想ー」(野は野間です。)

洋「りょーちんやめてくれよー」

リ「人聞きの悪いこと言うな!!!」
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