青い空に届いた白球

□青い空に届いた白球
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花「三橋って確かに、中学時代から脱出してないカンジだよなァ。」

阿「まっあいつのしたこと考えりゃ当然かもね。相手には恨まれてるだろうし、三橋も恨まれて当たり前だと思ってる。」

 『でも・・・どうしてそんなに恨まれなきゃいけなかったんだろう。』

全「・・・・・」

 『そりゃぁー。みんなそれぞれ考えてることや価値観は違うけど・・・でも、三橋君すっごく頑張ってるのに、努力してるのに、あーゆー態度とってる人たち・・・私は嫌だな。』


だって・・・
三橋君の手を見るだけでも分かるじゃん。

どれだけ毎日毎日頑張ってるのかくらい。


阿「まーな。でも、三橋のあのクサった負け犬根性・・・すぐメソメソして人をイラつかせるあの態度・・・!!あんなんがマウンドにいちゃ勝てる試合も落とすっつの!!なぁ!?」

全「うんうん・・・」

 『あははー・・・;;(苦笑)』


まぁー・・・
そこん所は否定できないんだけどね;;


阿「あのやっかいな性格の基をつくってんのは・・・」

 『中学時代の暗い思い出・・・でしょ?』

阿「あぁ。だから、この試合に勝てば三橋は一歩踏み出せると思う。あいつのために、この試合どうしても勝ってほしいんだ!!・・・頼む。」


阿部君はなんだかんだとホントに三橋君のことを考えてる。

そうだよね。
この試合で三橋君の高校時代の野球人生が決まるんだもん。


栄「・・・さっきの監督のかけ声には勢いで“エース欲しい。”って答えちゃったけど・・・よくわかったよ。気合入れるよ!!」


そう言った勇人と私は目が合った。
そして、私が軽く微笑むと勇人も微笑み返してくれた。 


審「西浦高校1番バッター!!」(審は審判です。)


審判にそう言われると勇人が急いでベンチから出ようとしたしたから、私は急いで勇人の腕を両手で掴んだ。


 『勇人!!』

栄「・・・名前・・・?」

 『高校での初試合、初バッター!!頑張れvv』

栄「おう!!」

 『よし!!行ってこい!!』


そう言い私は軽く勇人の背中を叩いた。
すると勇人はいつもの優しい笑顔を残してバッターボックスに行った。

いよいよ試合開始!!みんな頑張れ!!





<続>
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