私のすべてがあなたでした
□私のすべてがあなたでした
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私はずっとずっとあなたが好きでした。
あなたが私と知り合うずっと前から好きでした。
でも、絶対叶わない恋だって思ってました。
漫画の世界だからって理由もその1つだったけれど、それ以上に大きな壁があったから・・・
〜私のすべてがあなたでした〜
『なーんかつまんなーい!!』
「何がよ〜?」
『すべてが!』
「んな贅沢な・・・」
私は苗字名前!高校1年生!
今年から晴れて高校生になった私は、高校での一番の仲良しの友人と帰宅中なのです。
・・・が!!
そのあたりまえのような日常に飽きを感じてきている今日この頃・・・
「あんた今日も1組の子に告られてなかったぁ〜?」
『うーん。・・・てっ!今日もって何よ!今日もって!』
「だって先週だって3組の子に告られてたじゃん?」
『その2回だけですから!』
「今日は何月何日ですか?」
『5月10日です。』
「高校生活始まってまだ1ヶ月ちょっとだよ?!」
『だーかーらー!たまたまだってのー!!』
「まぁいいわ。んで?なんで断ったの?」
『だって、私はりょーちん一筋なんだもん♪』
「あぁーはいはい。」
『もぉー!!そうやってまた流すーーー!!!』
そうなんです・・・!
この私は、二次元の世界の男の子にぞっこん中なのです。
痛い子なのは分かっているのですが・・・
これがまたやめられません><
「現実を見なさい!現実を!」
『努力はしますー』
「ほらまた棒読み。名前可愛いのにもったいないよ〜?」
『その言葉そっくりそのまま返すわ。』
「ばーか。じゃっ!また明日ね!」
『うん!ばいばい!』
そう言い別れた私達。
何気なくいつも発していたまた明日という言葉。
それが実現しないことを私達は当然知るわけがなかったのでした。
あれから私は誰もいない寂しい家に帰宅し、いつものように服を着替えいつものようにスラダンの漫画を読んでいたのでした。
『ホント何かつまんないなぁ・・・』
いつもなら熱中してしまう私も、今日はなぜだから熱中できず漫画を片手に眠りについてしまった。
その時、一筋の光が私を包み込んだことを私は気付くはずもなかった。
そして、目が覚めるとそこは今までと変わらず私の部屋だった。
『寝ちゃった・・・』
目が覚めた私は外に出てコンビニに足を向けた。
今までと何の変わりもない道、風景。
しかし、コンビニに着いた私の目の前にとんでもない光景が・・・
『えっ・・・?りょーちん・・・?』
コンビニに入り雑誌コーナーに行った時、なぜだかそこにはバスケ雑誌を立ち読みしている愛しのりょーちんの姿が・・・
ってか!
ありえないありえない!!
こんなとこにりょーちんがいるはずないじゃない!?