奇跡と呼べるこの瞬間

□奇跡と呼べるこの瞬間
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理「どうしてあの人が急に・・・」


あの後、女の人は万里子あばさんにすぐ追い出されたみたいだった。


健「あっあのー・・・」

夏「あっ。健二君知らなかったよね。あの人のこと・・・」

佳「お兄さん。」

健「はい。」

佳「どうしてあの人のことが知りたいの?興味本意?」

聖「佳主馬!!そんな言い方しないの。」

佳「母さんは黙ってて。」


僕はお兄さんを見た。
お兄さんも僕をじーっと見ている。


健「僕は・・・」

佳「何。」

健「陣内家の家族の一員として知りたいだけ。」

夏「健二君・・・」

佳「分かった。その代わり名前には絶対言わないって約束して。」

健「分かった。約束する。」


僕はお兄さんの本気さが伝わってきた。
だから、意を決した。


佳「あの人は・・・『かずにぃ?』

 『お風呂・・・あいたぁー・・・よ?』

佳「っ!!名前。」


急に名前が名前を呼んだからびっくりした。
このタイミングで話しかけてきた所を見ると、名前は今の会話は聞いていないだろう。


 『あっ、えーっと・・・何か真剣な話してた・・・?』

理「してないよ。名前大丈夫。」

 『そっそう。』


理一にぃ、
ウソ・・・ついた・・・?

理一にぃの『名前大丈夫。』はあてになんないからなぁ。


 「ねぇね。名前眠い・・・」

 『そうだね。名前はもう寝る時間だね。』


私は名前を抱っこした。
名前は私の首に手を回し、もう眠そうだった。
私はそんな名前の背中をあやすようにさすった。


 『私名前寝かせてくるね。』

聖「お願いね。名前。」

 『うんvv』
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