short//鋼
□恋と云う名の
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そんな彼女の反応に、エンヴィーはニヤリと笑った。
『あれ?
もしかして図星だった?』
「……だったら…なによ。」
キッとエンヴィーを睨み付けるリーシャの顔は、どこか寂しげだった。
『べっつに〜?』
言葉ではそう言っても、彼自身、言ってしまったことを後悔していた。
初めて見るリーシャの寂しそうな顔に、エンヴィーは胸がチクチクと痛んだのだ。
いつもの彼なら、人が悲しむ姿を見てもなんとも思わないのに。
この時だけは違った。
「笑えばいいじゃない。」
『??』
「いつものあんたなら腹抱えて笑うじゃない。
どうせ…人間のこと馬鹿にしてんでしょ?」
今まで堪えていたのだろう。
リーシャはボロボロと涙を流した。
『ちょ、泣くなよ…』
急に泣き出したリーシャを、エンヴィーは反射的に抱き締めた。
「やだ、私に触らないで…っ」
『………っ!』
リーシャに激しく拒絶されたエンヴィーは一瞬顔を歪ませると、離すどころかきつく彼女を抱き締めた。
「やめてよ…お願いだから…
離しt『やだね。』