short//鋼
□真っ白な天使
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『ねぇ、リーシャ。』
「何?」
『まだ、兄さんのこと好きでしょ?』
アルフォンスのその言葉にリーシャはボッと顔を赤くした。
『やっぱり(笑)』
「でも、エドは気付いてないでしょ?
それどころか、ずっとウィンリィのことばっかり。」
『そうだね…兄さんは凄い鈍感だからね。』
呆れたような口調のアルフォンス。
「ねぇアル…」
『ん?』
「アルは…誰かを好きになったことある?」
『えっ』
「もしかして、アルもウィンリィが好き?」
彼女にそう言われて、アルフォンスはハッとする。
彼自身、ウィンリィに好意は持っている。
しかし、それは幼馴染みとしての好意なのか、一人の女性としての好意なのか…分からないでいたからだ。
「そっか…
そうだよね。」
戸惑って答えきれないでいたアルフォンスに、リーシャは呟いた。
「やっぱウィンリィには勝てないな。。」
『そんなことないよ。
確かにウィンリィは素敵だけど、でもそれは君も同じだから。』
「え。。」
『僕、ウィンリィのこと好きだよ。
でもそれは幼馴染みとして。
ウィンリィは可愛いし賢いし、大事だけど恋愛感情かって言われると違う気がするんだ。』
アルフォンスの答えに、リーシャはポカンとしていた。