short//鋼
□真っ白な天使
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『でも、兄さんが想っているウィンリィへの好きがどういうものなのかまでは、僕も分からないけどね。』
「…………私には分かる…
ずっと見てきたから。
エドは一人の女の子として、ウィンリィが好きなの。」
目に涙を浮かべながら話すリーシャに、アルフォンスは戸惑った。
慰めるつもりが、彼女を泣かせてしまった。
この瞬間、何も知らずに前を歩く兄を少し恨んだ。
『じゃあ、これ知ってる?』
「…………?」
彼の言葉に、リーシャは涙で一杯の瞳をアルフォンスに向けた。
『さっき、僕もウィンリィが好きって言ったよね?』
コクンと頷くリーシャ
『でもそれは幼馴染みとして。
本当に好きな人は別に居るんだよ。』
予想外の彼の発言に、リーシャは目を丸めた。
今までアルフォンスもウィンリィに好意を持っていると思っていたからだ。