キオク
□変わらない記憶
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「こいつだなまえ。覚えてねーか?」
【やっぱり・・・この人を忘れているっていうのは分かった。でも、思い出せない(ノд・。)】
9月後半になり、紅葉がキレイになってきた今日この頃。
学校帰りの青峰くんが病院に来てくれた。
写真を持って。
私の忘れた記憶を思い出させるために協力してくれるって。
でも・・・成果はなし。
「まだ写真あっからよ!諦めんな!」
【青峰くん・・・ごめんね。】
「あ?何が。」
青峰くんは制服だった。
部活に入っているのに、こっちに来てくれるなんて申し訳なくて。
【部活・・・あるでしょ?】
「あー・・・まぁいつもサボってっからいーけど?」
それを当たり前かのように言う青峰くん。
私と青峰くんの間に、一瞬だけど間ができた。
そして、私が笑った。
【ちょ、また部活サボってるんだ(笑)青峰くんは中学から変わんないね( ̄▽ ̄)】
私は携帯を見せながらも笑っていた。