あの空の下で
□episode3
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昼休み。
いつも通り誰の目にもつかない屋上の端っこで一人お弁当を食べる。
そんなとき、私の前に立った人がいた。
「みょうじなまえ・・・だね?」
「え・・・は、はい。」
その人は来て早々命令口調で私に言った。
「バスケ部に入れ。」
「はい?来て早々なんですか?」
「俺が入れと言ったんだ、入れ。」
「私運動苦手なんですが・・・」
「誰がプレーヤーと言った?マネージャーとしてだ。」
「マネージャー?私がですか?」
「入部手続きは俺の方でやっておく。放課後、体育館に来い。」
少々強引すぎる。
断る暇もなく、彼は屋上を出ようとした。
そんな彼を私は引き留めた。
「あの!・・・なんで、私なんですか?」
私はクラスのみんなから邪魔だと思われている。
なのに、なんで彼は・・・?
「・・・君がバスケ部にほしい。」
「・・・っ!!」
ここに来て、初めて求められた。
必要としてくれた。
それが素直に嬉しくて。
「名前・・・教えて下さい・・・!」
「・・・赤司征十郎。」
名乗り終わった後、赤司くんは屋上をあとにした。