あの空の下で
□episode4
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昼休み。
オレは弁当をもって屋上に向かっていた。
なまえいるかなと思って。
学校内ではなまえとすれ違うこともない。
きっと、教室でじっとしてるんだと思う。
変にウロウロすると、色んな女子の会話が耳に入ってくると思うから。
屋上の扉を開き、キョロキョロを辺りを見回す。
すると、目立たないところに小さな背中を見つけた。
「なまえー!」
「わっ!紫原くん?」
「うん、なまえが屋上で一人で弁当食べてるって聞いたから来たんだー!」
「ありがと、紫原くん・・・。」
「一人だから可哀そうとか、同情して来たわけじゃねーから。もう、友達だしー!」
「・・・っ、うん!!」
その安心した笑顔が見れて、オレもほっとする。
そうだよ、一人じゃないんだよなまえ。
「あの日以来、会ってなかったよね。」
「そだねー。なまえと学校内ですれ違いもしねーしー!」
「あんま目立ちたくないからね。」
困ったように笑う。
ほら、やっぱオレの思った通りだし。
どうにかしたいけど、時間の問題かも。