あの空の下で
□episode8
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部活の朝練で帝光バスケ部1軍は早く学校に来ていた。
朝練にマネージャーは来ない。
なまえがいないと、やっぱりやる気がない。
朝練が終わって、制服に着替えたオレ達のところに桃ちんが慌てて来た。
「みんな!大変、どうしよう・・・。」
「さつき?どーした?」
「桃ちん?」
「朝から騒がしいのだよ。」
「何があった、桃井。」
桃ちんは息を整えてから必死な顔でオレ達に言った。
「なまえちゃんの・・・」
なまえ?
その言葉を聞いたオレらの目の色が変わる。
「なまえちゃんの噂・・・校内新聞で堂々と取り上げられてるの!!学校の至る所の掲示板に貼られてて・・・もうみんな大騒ぎ!!」
気づけばみんな走り出していて。
各掲示板に人だかりがある。
オレ達はその掲示板に目をつける。
【みょうじなまえ。部活に入ったのは男をたぶらかすため】
【バスケ部の男子を次々と自分のものに!!】
【他校のバスケ部にも手を出す!】
「見てんじゃねぇ!!」
「こんなくだらないものを、お前たちは信じるのか?」
峰ちんとミドチンが掲示板の前に行って、ポスターを剥がしながら言う。
「各掲示板に貼ってあるということは、全校生徒に見られてるとみて、間違いなさそうだ。」
「1つ1つ回って、剥がさないと・・・。」
赤ちんと桃ちんもそう言っている。
けど、オレの頭の中にあったのは・・・
「なまえ・・・。」
オレは急いでなまえの教室へと向かった。