あの空の下で
□episode10
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ポスターの問題から約3週間。
ここまでの騒ぎになったから、先生がこの騒ぎを治めた。
噂を言っている人達ももう飽きたみたいで、今は平和に中学校生活をなまえは送っている。
「紫原。少しいいか?」
「・・・赤ちん?」
弁当を持って屋上に向かう途中、赤ちんに呼び止められた。
人気のないところへ連れて行かれる。
「どーしたの赤ちん、なまえ待ってるよー?」
「・・・・・・。」
「・・・赤ちん?」
いつもと雰囲気が違う。
言いにくいことなのかな。
「紫原。」
「んー?」
「なまえをどう思う?」
「え、なまえ?」
どうって・・・。
・・・わかんない。
ドキドキしたりもした。
抱きしめたりも。
なんでそうしたのかは、分からないけど。
「俺は好きだ。」
「・・・っ!」
「なまえを好きになった。」
「・・・そ、そっかー。」
なんでだろ。
「好き」という一言がこんなに重いなんて。
なんでこんなに心がザワつくんだろ。