あの空の下で
□episode13
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『・・・嫌いだから。』
『えっ・・・!』
『だから、もう話しかけないで・・・。』
そう言われて、もう2か月が経った。
7月。
あれ以来、全く会話をしなくなった。
けど、まだ私は紫原くんのことが好きで。
元気がなかったとき、さつきから「夏祭りに行こう」と誘われた。
もちろん、断る理由もない。
そのさつきの笑顔に、優しさに、涙しながら頷いた。
「なまえちゃん!」
「さつき!!」
待ち合わせ場所にさつきが来る。
さつきはピンク色の浴衣を着ていて、とてもかわいい。
「おー、なまえー。」
「青峰くん!」
「もー、遅い!大ちゃんのバカ!」
「大ちゃんっつーな。」
この3人で祭りを楽しむ。
すると、青峰くんが何かを見つけたように前方を指差す。
「おい、あれ紫原じゃねーか?」
「え、むっくん?」
「・・・っ!」
身長が高く、髪色が紫で。
間違いなく紫原くんの後ろ姿。
「おーい、むらさ・・・んぐ!!」
さつきが青峰くんの口を手でふさぐ。
幸い、声が聞こえてなかったのか紫原くんはそのまま行ってしまう。