あの空の下で
□episode16
1ページ/4ページ
昨日、なまえと仲直りした。
いや、どっちかって言うとオレが素直になった。
昨日の夜も、前みたいにメールした。
やっぱりなまえからのメールは嬉しくて、ドキドキして・・・
「好き」って気持ちがあふれてくる。
だから、覚悟を決めた。
「紫原から呼び出しとは・・・珍しいな。」
「・・・赤ちん。」
放課後、誰もいない体育館。
部活終わりにオレが呼び出した。
・・・なまえを先に帰らせて。
二人で話をしたかった。
誰にも聞かれずに、決着をつけたかったから。
「何か、覚悟を決めた目だな。」
「・・・・・・。」
赤ちんはなんでもわかる。
考えてること、なんでもお見通し。
「赤ちん、オレなまえが好き。」
「・・・・・・。」
「友達としての好きじゃなくて、赤ちんと同じ・・・なまえと一緒にいてドキドキする。」
「・・・・・・。」
表情を変えず、オレの話を聞く赤ちん。
少し、怖かった。
でも、伝える。
本心を、自分の言葉で。