あの空の下で
□episode18
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なまえと話した後、俺はまっすぐ家に帰り、自分の部屋で考え事をしていた。
『え、えと・・・あの・・・///』
その反応ですぐわかる。
なまえが想っているのは・・・紫原。
奪えばいい。いつものように。
そうだ、いつもしてきたように。
今回も・・・。
そう思い、携帯を手に取り、アドレス帳からなまえの番号を導き出す。
あとは通話ボタンを押すだけ。
「・・・・・・。」
・・・待て。
もし・・・俺が奪ったとして、なまえはどんな顔をする。
「・・・なにを迷っているんだ俺は。」
自分の考えていることがよくわからない。
思い切って通話ボタンを押す。
3コールほどでなまえがでる。
「もしもし。」
「なまえか?俺だ。」
「うん。」
「話したいことがあるんだが・・・」
「うん、私もある。」
なまえが俺に?
改まってなんだ?
俺はそっちの話のほうが気になった。