ありがとう

□episode8
1ページ/3ページ






話終わり、みょうじのほうを見た。




「え・・・。」




最初に出た言葉がそれで。




「あ・・・ご、め・・・私が泣くなんて・・・おかしいよね・・・っ。」


「・・・いや、お前は優しいのだよ。」




桃井と、一緒なのだよ。




「みょうじ、俺をどう思った。」


「え・・・?」


「今お前の隣にいるのは、殺人者なのだよ。それについて、どう思う。」


「・・・・・・。」




軽蔑するだろうか。


すぐ、逃げられるのだろうか。


それならそれでいい。


これが、俺が過去に犯した罪なのだから。




「殺人者なんかじゃ・・・ない。」


「・・・!」




予想外の言葉に目を見張る。




「緑間くんは、なんにも悪くない。」


「・・・は?」


「事故だよ、あれは・・・。なまえさんだって、緑間くんのせいじゃないって思ってると思う。」




なぜそんな考えができるのだよ。


さっきの話を思い出すのだよ。


俺は・・・殺人者なのだよ・・・。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ