ありがとう
□episode8
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話終わり、みょうじのほうを見た。
「え・・・。」
最初に出た言葉がそれで。
「あ・・・ご、め・・・私が泣くなんて・・・おかしいよね・・・っ。」
「・・・いや、お前は優しいのだよ。」
桃井と、一緒なのだよ。
「みょうじ、俺をどう思った。」
「え・・・?」
「今お前の隣にいるのは、殺人者なのだよ。それについて、どう思う。」
「・・・・・・。」
軽蔑するだろうか。
すぐ、逃げられるのだろうか。
それならそれでいい。
これが、俺が過去に犯した罪なのだから。
「殺人者なんかじゃ・・・ない。」
「・・・!」
予想外の言葉に目を見張る。
「緑間くんは、なんにも悪くない。」
「・・・は?」
「事故だよ、あれは・・・。なまえさんだって、緑間くんのせいじゃないって思ってると思う。」
なぜそんな考えができるのだよ。
さっきの話を思い出すのだよ。
俺は・・・殺人者なのだよ・・・。