ありがとう

□episode9
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「なぁー真ちゃーん、何で1週間休むなんて言ったわけ?」


「うるさいのだよ。」


「なんでそう言ったか未だにわかんねーもん。」


「しつこいのだよ。」




次の日。


高尾は学校に来てからずっとこんな感じだ。




「おはよ。」


「おーっすなまえー。」


「・・・っ!」




みょうじだ。


昨日我を忘れて泣いて。


ずっとそばにいてくれた。


あんな俺を見ても笑わずに。




「おはよう緑間くん。」


「・・・おはよう。」


「え・・・ちょ、え!?」




高尾が不思議そうに俺たちを交互に見る。


本当こいつは・・・リアクションがオーバーすぎる。




「え!真ちゃんがなまえに向かって『おはよう』?え!?」


「・・・うるさいのだよ。」


「え!?だって・・・ブハっ!!」


「うるさいのだよ!」




俺の言葉なんて構わずに笑い続ける。


ここまでくると俺も止め方がわからん。




「で?部活きてない真ちゃんがどうしてなまえと話すようになったわけ?」


「「・・・っ!」」




これはさすがにみょうじも黙った。




『そんな・・・なまえと同じ目で俺を見るな!!!』




思えばそんなことを言って以降部活を休んだ。


隣の席だからと言ってあんな言い方した相手とは普通話さない。


高尾が疑問に思うことは正しい。
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