Feeling to believe
□あの頃とは違う
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「おい、もうそろそろ閉園時間じゃねーの?」
「あ、ほんとだ・・・じゃあ最後に観覧車乗ろうよ!」
「やっぱ最後は観覧車だよね!行くよ大ちゃん!」
「大ちゃんっつーな。」
さつきがなまえと遊ぶってんで面白そうだからついてきた。
同じ東京にいても全然会うことなんてねーし、学校に入学する準備もあったなまえ。
だから会うのは久々だった。
相変わらず元気そうで、バスケ部とも上手くやってるみてーで安心した。
どこ行くのかと思えば遊園地で。
気が付けばもう閉園時間間近となっていた。
「なまえ、結構はしゃいでっけど体大丈夫か?」
「うん、もう全然問題ない!」
「そーいう青峰くんが一番はしゃいでたよねー!」
「うっせーぞさつき!!!」
さつきとなまえ。
二人並んでこうして笑っている姿を見るのは何年ぶりだ?
なまえが事故で目覚めなくなった。
そして、奇跡的に意識が戻った。
が、追い打ちをかけるかのように紫原の記憶のみなくなった。
して、やっとそれも戻った。
本当のなまえが、やっと戻ってきた。
・・・よかったな、さつき。