Feeling to believe
□お前が願えば
1ページ/4ページ
日曜。
珍しく早めに部活が終わり、いつも通り高尾にリアカーを引かせている。
「ったく・・・なん、でいつも・・・俺が・・・っ!!」
「じゃんけんの結果なのだよ、認めろ。」
「なにを認めろっつーの・・・!?おは朝の占い・・・!?」
そんな他愛もない会話をしていると、反対側の道路に見たことのある制服を見つけた。
誠凛だ。
「みょうじ・・・?」
下を向いて歩いている。
少ししか見えなかったが、表情が暗い。
こんな表情のみょうじを見るのは珍しい。
「え、ちょ・・・どこ行くの真ちゃん!」
リアカーを降り、みょうじと同じ方向へ歩き出す。
「真ちゃんってば!!・・・ったくここでUターンしなくちゃいけないのかよ・・・!!」
そんなことをぼやいている高尾を背に、みょうじを追う。
周りに誠凛の奴らは誰もいない。
今日は日曜。
誠凛も部活があるはずだが・・・。
しばらく歩いてみょうじは横断歩道の前で止まる。
こちら側の道路に来るみたいだ。
俺も同じ横断歩道に来た・・・そのときだった。