陽だまり
□Episode8
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「どう?」
「・・・っ!!」
「すごいだろ。」
「(コクコク)」
今、私の目の前には街の夜景と、空いっぱいの星が見えている。
突然呼び出したのにもかかわらず、先輩は周りの雑音とかのない場所へと連れてきてくれた。
先輩なりの配慮なんだろう。
周りに誰かいれば、私が話しにくくなってしまうと思ったんだと思う。
「小さい頃、母さんが俺達を連れてきてくれて以来、ここお気に入りなんだよね。」
【俺達?】
「ん?あぁ、姉と妹がいるんだ。3人兄妹。」
【じゃあ先輩に似てみなさん綺麗なんですね!】
「き、れ・・・!?///いや、うーんどうだろ・・・。」
あれ、先輩顔逸らしちゃった。
暗くてどんな表情かわかんないけど・・・。
私なんか変なこと言ったかな。
「そ、それより!なんか話あるんだろ?」
【あ、そうでした!】
そうだ、このために呼び出したんじゃなかった。
先輩に近づき、私は携帯を見せた。
【私をバスケ部の仲間に入れてくれてありがとうございます。誘ってくれて・・・本当に嬉しいです。】
「・・・え。」
まずはここから。
先輩は私が入部届を持ってきたとき、不安そうな顔をしていた。
誘ってくれた先輩には・・・
私に何かあるってわかってる先輩には・・・
本当のことを、言おう。