いつでもそばに・・・
□思い出
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「海っスーーー!!」
「このメンバーで海来たことはなかったですね。」
「うわぁ・・・キレイ!!」
「おいさつき、あんまはしゃいで転んでも知らねーぞ。」
「今日はかに座が一位。いいことがありそうだ。」
「僕達と一緒の経験をさせる・・・か。たしかに、そうすればなまえが目覚める鍵になるのかもしれないな。」
「うん。なまえ、海来たし!」
今俺達は海にいる。
昨日、紫原っちから海に行くというメールが来た。
俺達と楽しいことを過ごして、少しでも目覚める鍵になるかもしれないから・・・。
なまえっちのお母さんの車で送迎してもらい、今あの時のメンバーがそろった。
「むっくん、日差し強いからなまえちゃんに帽子かぶせてあげて?」
「わかったー。」
なまえっちは車イスに乗って移動している。
日の下で見るなまえっちは、健康そのものの顔色をしていた。
本当に、ただ寝ているだけみたいで。
ねぇ、なまえっち?
聞こえているっスか?
俺達の声が。
みんなで、海来たんスよ?
なまえっち、早く起きてほしいっス。
そしてまた・・・みんなで・・・。