いつでもそばに・・・
□泣いてもいい
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「おいさつき押すんじゃねーよ!!」
「だ、だって〜・・・」
「うわぁっ!だ、誰か後ろにいたっスーーー!!!」
「あ、すみません。僕です。」
「しかし、明かりがないんじゃ早く進もうにも無理だな。」
「なぜ俺達が肝試しなどやっているのだよ・・・。」
現在午後7時。
ことの発端は昨日の雑談中に、紫原が言ったことにある。
『明日、おばちゃんが遅れたけどオレとなまえの記念日パーティーしてくれるんだってー。』
『そうなんですか?』
『うんー。それで、みんなも来てってー。』
そして今日指定された時間に行ってみると、みょうじの家の前で全員が立っていた。
『あ、ミドリンきたー!』
『遅れてすまない。それで、中へ入らないのか?』
『これを見てほしい。玄関に貼ってあったものだ。』
赤司から紙を受け取り、それに目を通す。
書いてある内容はこうだった。
【全員で協力してなまえん家のお茶の間まで来てねー。至る所に仕掛けがあるから気を付けてー。】
『・・・一体なにを考えているのだよ。』
『ちなみに、この中でなまえの家に入ったことがある者はいるか?』
『ないっス。』
『ないのだよ。』
『俺もねーよ。』
『私も玄関までかな。』
『僕もないですね。』
『ちなみに僕もない。案内する者がいないのであれば、未知への挑戦だな。』
そこで、先程の会話である。