キオク

□Side story〜緑間〜
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『・・・ミドチンのバカ、アホ、オタンコナス。』


「お前・・・!一度に言いすぎなのだよ・・・!!」


『オレ、もうみんなに守られるほど弱くねーし。なまえのことも受け入れた。』


「・・・そうか。」


『なまえだって、ちゃんと前進んでいると思う。』




なまえという単語が出てきてみょうじの報告のことを思い出す。




「そうだな。あいつなりに、進んでいる。」


『そっか、ならよかった。』




また少し、間。


すると紫原が思い出したかのように「あっ!」という。




「どうした?」


『オレ、近々そっち行く。』


「!?」




みょうじと会って平気なのか?


みょうじはお前を忘れているのに。




『赤ちんから連絡きてさー、会った方が思い出すきっかけにもなるって。』


「赤司か・・・。」




たしかに、紫原は中学の時から赤司のいうことだけは守っていた。


だが、今回ばかりは断ってもよかったのではないだろうか。




『なまえがオレのことどう思うかわからない。でも・・・』


「?」


『やっぱ、会いたいから。』




その紫原の声が少し嬉しそうに聞こえて。


俺は、「来るな」とは・・・言えなかった。













                                      完!! 
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