あの空の下で
□episode2
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「え・・・」
言葉が出なかった。
「な?可愛いだろ?」
そこに写っていたのは金髪でもなく、化粧しているわけでもなく、制服が乱れてるわけでもない。
髪は黒に近い茶色でセミロング。
整った顔立ち。
ぱっちりとしている目。
制服もそこら辺にいる女子よりきっちりしている。
どう見てもオレの想像とは正反対の・・・清楚な女子が写っていた。
「これ、みょうじさん?」
「ああ!やっぱ噂されるだけあるよなー!」
人違いじゃなく本物?
マジ?
けどオレはやっぱり興味がなさそうに「ふーん」とだけ言った。
オレの予想してた人物と違った。
それだけ。
そして放課後。
オレはいつも行く高台へ足を進めた。
なんとなく、そこに行きたかったから行った。
けど、そこに先客。
「あららー、先客?」
「え・・・!?」
ベンチに座ってるその子はオレを見上げ口をパクパクさせてる。
身長でかいからびっくりしてるんだと思う。
その子の顔は、見覚えがあった。