あの空の下で
□episode2
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「ん?君ー・・・」
オレはその子と同じ目線になるためしゃがみ込んで顔を凝視した。
その顔は今日見たばかりのあの子だった。
「あ、みょうじさんでしょー。」
「えっと・・・はい?」
「やっぱりー!」
声も想像してた通り。
みょうじさんに全く興味がなかったオレが、気が付けばたくさん話していて。
この場所で夕陽がめちゃくちゃ綺麗に見えることも教えてくれて。
下の名前で呼ぶことになって。
ここに来ると落ち着くと君が言った。
そのときの安心しきった笑顔。
柔らかく笑う。
その表情に不覚にもドキッとしてしまって、目をそらす。
「またね、なまえ。」
「バイバイ、紫原くん。」
時間があれば、きっともっと話していただろう。
男子が噂するのも納得って感じ。
あと、女子が妬むのも。
あんなにいい子なのになー。
学校でまた話せるといいなー。
完!!