あの空の下で
□episode3
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帰りは赤司くんと一緒に帰って、バスケ部のことについて教えてもらっていた。
「今日見学しただけで、レベル分けされていると気づいたのか?」
「はい、見ればわかります。」
「やはり、君を入れて正解だ。」
「赤司くんは、キャプテンなんですか?」
「キャプテン?いや、俺は1年だから違う。」
「え・・・!」
紫原くんのときみたいな反応をしてしまった。
てっきり命令口調だから先輩かと思った。
「先輩だと思ったかい?」
「は、はい・・・。」
「だろうな。同い年だ、下の名前で呼んでもいいだろう?」
「はい、もちろんです!」
「同い年なのに敬語はおかしい。」
「や、やめま・・・じゃなかった!やめるね。」
なんとなくやり取りも紫原くんと会ったときみたいで、笑ってしまった。
そういえば、今日は紫原くんと会わなかったな。
「なまえ、携帯を出してくれ。」
「うん。」
赤司くんに携帯を差し出す。
そして、赤外線。
「部活の連絡は俺から入れる。」
「ありがとう、赤司くん。」
赤司くん気づいた?
さっきのありがとうは、連絡だけのために言ったんじゃないよ。
もう一つの意味は、
私に、居場所をくれて・・・ありがとう。
完!!