あの空の下で
□episode10
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「紫原は、協力してくれるか?」
「う、うん。もちろーん。」
「そうか。」
「・・・・・・。」
赤ちんがなまえを好き?
「屋上行くか、紫原。」
「うん。」
オレは、赤ちんを応援しないと。
「赤ちん、頑張ってねー。」
「ああ。」
協力するって言ったんだから。
「あ、やっぱオレ邪魔だから今度から屋上行かない。」
「おい、紫原・・・。」
2人きりにした方が、赤ちん喜ぶよね?
「赤ちん、応援してるー。じゃーねー。」
「・・・紫原。」
これで、いいんだよね?
これが、正しいよね?
赤ちんのためだもん。
なまえと一緒にいなくなるだけ。
今度から近くにいるのは、オレじゃなくて赤ちんだから。
なんだろ、このモヤモヤした感じ。
一生会えないってわけじゃないんだから。
これからもなまえは学校に来るし、部活にも来る。
傍にオレがいないだけ。
これが普通じゃん。
今までが距離近すぎた。
けど、なんでこんなに・・・
「後悔してんだろ・・・。」