あの空の下で
□episode10
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放課後、いつも一緒に行ってた部活も一緒に行かなくなった。
部活の休憩時間、なまえがオレに話しかけて来た。
「紫原くん・・・なんで、もう一緒に行っちゃダメなの?」
「・・・。」
「紫原くん・・・?」
オレとなんか話してないで、赤ちんのとこ行っておいでよ。
赤ちん、こっち見てるよ。
「別にー、もうなまえ一人でも平気そうだしー。」
なまえを傷つけないための、精一杯の言い訳。
「でも私は・・・これからも紫原くんと一緒に行きたかったな・・・。」
「・・・っ!」
やめろよ。
そんなこと言うなよ。
仕方ないじゃん。
オレは赤ちんに協力してるんだから。
赤ちんの力になんないと。
「・・・とりあえず、もう行かねーから。」
「あ・・・わ、かった・・・。」
そう言ってなまえから離れる。
今のはさすがに冷たかったかな。
でも、これが普通じゃね?
ミドチンや峰ちんだって、あんまりなまえと話さないし。
それと同じ。
もちろん帰りも、なまえと赤ちんが二人きりになれるよう配慮した。
これからは少し遠回りになるけど、別の道から帰ろう。