あの空の下で
□episode11
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午後の授業も、紫原くんのことを考えていてあんまり頭に入ってなかった。
ふと外を見ると、紫原くんのクラスが体育をしている。
「(あ、紫原くん・・・)」
笑ってる・・・。
久しぶりに見たな、紫原くんの笑顔。
部活の休憩時間、話しかけようとしてタオルやドリンクを持って行く。
けど、いつも笑ってくれない。
私と目も合わせてくれないんだ。
話しかける暇もなく、すぐどっかに行っちゃう。
じんわりと視界がぼやける。
話したい・・・。
紫原くんと、話したいよ・・・。
前みたいに一緒にお弁当たべて、一緒に帰って・・・。
「じゃあ次の文をみょうじー、読んでくれ。」
私、なにかしちゃったかな・・・。
それも聞きたいのに。
紫原くんが好きだから・・・今紫原くんが何を思っているのかが知りたい。
「・・・みょうじ?どうした、みょうじ?」
「え・・・あ・・・。」
「なに泣いてるんだ?」
「す、すみませ・・・。」
ねぇ、なんで?
なんで急に避けたりしたの?
いつまでこんな関係が続くんだろう。
元の関係に戻りたい。
紫原くんの笑った顔、見たいよ・・・。