陽だまり
□Episode1
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「黒子ー、火神ー。」
「伊月先輩?」
俺の呼びかけに黒子が反応し、俺の元へ来る。
「あれ、火神は?」
「お昼ご飯が足りないみたいで購買に行きました。」
「相変わらずすごい食欲だな・・・あ、そうだ。」
俺はここに来た内容を思い出し、黒子にノートを見せる。
「みょうじってクラスにいる?」
「あ、はい。あの人です。」
そう言って黒子の視線をたどると、先程と同じ人物が机に座っていた。
「あの人ですよ。」
「え?」
「前に僕が言った、マネージャー候補です。」
「あぁ・・・。」
俺達誠凛バスケ部は、桐皇学園に圧倒的な力の差で負けてしまった。
その後の練習もみんななかなか集中力にかけていて、それを見かねた監督がマネージャーの話を持ちかけてきたのが始まり。
『マネージャーつけよっか!』
『はいはーい!俺可愛いマネージャーがいい!』
『確かに小金井先輩の気持ちはわかるけど・・・誰か候補とかあるのか?・・・です。』
『私にはないわ!みんなこそ候補とかいないの?』
『はぁ!?候補いないのにこの話もちかけたのか!?』
『うるさいわよ日向くん!私はみんなのためを思ってこの話を持ち出したんだから!』
『あの・・・候補ならいます、一人。小金井先輩の言う可愛いという条件も満たしています。』
『ほんと?黒子くん。』
『はい、ですが・・・少しわけありです。』