陽だまり
□Episode3
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ガタッ
入口の方から音が聞こえた。
全員の視線がそちらへ向く。
すると・・・
「はぁ・・・はぁ・・・。」
「みょうじ!」
みょうじがいた。
俺の声で全員が駆け寄る。
よかった、来てくれた・・・。
【すみません、委員会があるのを忘れてしまってて・・・今から見学ってできますか?】
そう携帯に文字を打って見せてくる。
全員の顔は・・・もちろん笑ってた。
「もちろんよ!監督の相田リコです、よろしくね!さぁ男子!練習再開するわよ!」
「「「「「「「おう!!」」」」」」」
「みょうじさんはこっち、なんかわからないことあったら何でも聞いてね!」
嬉しかった。
来てくれたことに。
不思議と、今日の練習は全員が気合い入っていて。
俺はイーグル・アイを使って何度かみょうじを見ていた。
こんな使い方は普段したらいけないことくらいわかってる。
でも、今日くらいは・・・さ。
俺のテンションも上がったわけだし。
「・・・っ!」
イーグル・アイ越しにみょうじと目が合った。
本人は当然気付いていないだろうけど・・・。
ちょっと心臓が高鳴ったってことは、内緒にしておこう。
だって、あんな優しくて、安心感が得られる笑顔を見せられたら・・・
「(照れる、だろ・・・。)」