いつでもそばに・・・
□祈り
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僕たちは、いつものメンバーで下校していました。
『あーもうちょっとでテストじゃねーか・・・部活できねぇし、だりぃ。さつき、ノートコピーさせろー。』
『全く青峰くんは・・・。みんな、テスト勉強してる?』
『もちろんなのだよ。赤司、今回は負けない。』
『俺に勝てるのか?緑間。』
『部活できないの嫌っスーー!!』
『とりあえず、赤点はとらないよう努力します。』
『敦、一緒に勉強しよ?』
『なまえがそういうならやるしー。』
いつもどおりの他愛もない会話。
この時はキセキの世代+僕、桃井さん、みょうじさんの8人一緒にいるのが当たり前でした。
誰か一人が風邪で学校を休んだりすれば、ノートをコピーして全員でお見舞いに行く。
旅行に行けば、お土産を買ってくる。
そんな関係でした。
そこには、たしかに『絆』というものがありました。
でも、この8人でいることが今日終わるとは・・・誰も想像していなかったんです。
夜であまり人通りの少ない横断歩道を渡り終えた後、事故は起こってしまいました。
『あ、そういえば私コンビニ寄りたかったの忘れてた!』
みょうじさんの言葉に全員が振り返りました。
『では引きかえすのだよ。』
『そうですね。信号まだ青ですし、走れば間に合います。』
『じゃあみんな、ダッシュ!』
『おいさつき引っ張んなって!!』
『早く渡るッス!』
『赤ちん、まいう棒の新味売ってるかなー?』
『丁度いいから確かめに行ってきたらどうだ?』
『あっ・・・!』
僕たちが反対側の道路に渡り終えた後、みょうじさんは何かを落としたらしく、みょうじさんのみがまだあっちの道路にいました。