いつでもそばに・・・

□祈り
2ページ/6ページ






僕たちは、いつものメンバーで下校していました。




『あーもうちょっとでテストじゃねーか・・・部活できねぇし、だりぃ。さつき、ノートコピーさせろー。』


『全く青峰くんは・・・。みんな、テスト勉強してる?』


『もちろんなのだよ。赤司、今回は負けない。』


『俺に勝てるのか?緑間。』


『部活できないの嫌っスーー!!』


『とりあえず、赤点はとらないよう努力します。』


『敦、一緒に勉強しよ?』


『なまえがそういうならやるしー。』




いつもどおりの他愛もない会話。


この時はキセキの世代+僕、桃井さん、みょうじさんの8人一緒にいるのが当たり前でした。


誰か一人が風邪で学校を休んだりすれば、ノートをコピーして全員でお見舞いに行く。


旅行に行けば、お土産を買ってくる。


そんな関係でした。


そこには、たしかに『絆』というものがありました。




でも、この8人でいることが今日終わるとは・・・誰も想像していなかったんです。


夜であまり人通りの少ない横断歩道を渡り終えた後、事故は起こってしまいました。




『あ、そういえば私コンビニ寄りたかったの忘れてた!』




みょうじさんの言葉に全員が振り返りました。




『では引きかえすのだよ。』


『そうですね。信号まだ青ですし、走れば間に合います。』


『じゃあみんな、ダッシュ!』


『おいさつき引っ張んなって!!』


『早く渡るッス!』


『赤ちん、まいう棒の新味売ってるかなー?』


『丁度いいから確かめに行ってきたらどうだ?』


『あっ・・・!』




僕たちが反対側の道路に渡り終えた後、みょうじさんは何かを落としたらしく、みょうじさんのみがまだあっちの道路にいました。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ