Sanosuke

□それは甘美な
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「なあ、小結」

静かな部屋で、
突然思い立ったように
名前を呼ばれる。


「なんですか?」



すると突如、ぐ、と
頬に手を寄せ、彼の濡れた唇が私のに当たる。


「…は、ぁ左之、助…さん…」

私が名を呼んでも、

彼はやめようとしない。


「左之、助さ、くるし…」

我に返ったのか
彼ははっと唇を離した。


「…悪い、##NANE1##」



「いえ、その、素敵でした、左之助さんの」

本当にそう思う。
とても彼らしいであろう。


月の下、それは甘美な。

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