短編小説

□恋の距離(終)
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寒い寒い南極の真っ白な世界の中、
ぽつりと一つ小さな小屋に一人の女性が住んでいた。

ずっとずっと一人の世界の中。

その女性は、暖かい部屋の中で、一つの窓から珍しく天気の良い、少し氷が溶けている景色を見ていた。

少し暑くなったかもしれないわ。

そう感じた彼女は、毛布を羽織って外に出た。

やはり、これ一枚では寒いかしら。

なんて考えながらも、
ボーッと目の前を見ていると、小さい人陰が見えた。
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