ハンター試験編

□#04 何があっても
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キルアと出会って1週間。
アイリたちはザバン市の定食屋に来ていた。


「まさか試験会場がこんな地味な飯屋だなんてな。」
個室に見せかけたそこは、エレベーターになっており、二人は今ぐんぐん地下へ降りている。

「本当にびっくりだよね。ハンター試験って不思議。」
「でも思ったより簡単だったな。会場探すの。」

ハンター試験は会場も毎年違い、そこへ行きつくまでにも、様々な試練が待ち受けている。
それらを掻い潜って会場へたどり着くのは、決して簡単なことではない。

「いや〜…あたしはキルアがいなかったら、なかなか厳しかったかも。」
頭を掻きながら、アイリはテーブルに置いてある水を一口飲んだ。

「お前なぁ…。」
「まぁ、いいじゃん!
これからもよろしく頼むよ、キルアくん♪」
「その“くん”っての止めろ。
似合わな過ぎて寒気がする。」

わざとらしく両腕を擦るキルア。
アイリはそんなキルアの頭を無言でコツンと叩いた。

チンッ―

「おっ、着いたみたいだな。」
個室の扉が開くと、そこは薄暗いトンネルのような地下室だった。

「試験を受けられる方ですね。これをどうぞ。」

豆みたいな男の人に手渡されたのは丸いプレート。
そこには番号が書かれている。

「これが受験番号ってことですか?」
「はい、そうです。
ちなみに、この会場に到着された順となってます。」
「ふ〜ん。じゃあ俺は99番目ってことね。
もっと早いかと思ったのに。」
「あたしは100番!!
キリがいいからラッキー♪」
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